伊勢物語翻字 by 片島諒

伊勢物語各種影印本の翻字を行います

冷泉為和筆本

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第七段《いとゝしくすきゆくかたのこひしきに》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P13~14 ⑨むかしおとこありけり亰にありわひて _____________________ ①あつまにいきけるにいせおはり ②のあはひのうみつらをゆくに浪 ③のいとしろくたつを見て [後撰] ④ いとゝしくすきゆくかたのこ…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第六段《しらたまかなにそと人のとひし時》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P10~13 ③むかしおとこありけり女のえうま ④しかりけるをとしをへてよはひわ ⑤たりけるをからうしてぬすみいてゝ ⑥いとくらきにきけりあくたかはと ⑦いふ河をゐていきけれは草 ⑧のうへにをきたりけるつゆを ⑨かれはなにそとな…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第五段《ひとしれぬわかゝよひちのせきもりは》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P8~10 ⑥むかしおとこ有けりひんかしの五条 ⑦わたりにいとしのひていきけり ⑧みそかなる所なれはかとよりも ⑨えいらてわらはへのふみあけたる ⑩ついひちのくつれよりかよひけり _____________________ ①…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第四段《月やあらぬ春や昔のはるならぬ》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P6~8 ⑥むかしひんかしの五条におほき ⑦さいの宮おはしましけるにし ⑧のたいにすむ人有けりそれ ⑨をほいにはあらて心さしふかゝりける _____________________ ①ひとゆきとふらひけるをむ月の ②十日はか…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第三段《思ひあらはむくらのやとにねもしなん》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P5~6 ⑧むかしおとこありけりけさうし ⑨ける女のもとにひしきもといふ ⑩ものをやるとて _____________________ ① 思ひあらはむくらのやとにねもしなん ② ひしきものにはそてをしつゝも ③二條のきさきの…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第二段《おきもせすねもせてよるをあかしては》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P5~6 ④むかしおとこ有けりならの亰は ⑤はなれこの亰は人の家また ⑥さたまらさりける時にゝしの亰 ⑦に女ありけりその女㔺人にはま ⑧されりけりその人かたちよりは心なん _____________________ ①まさりた…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本・第一段《かすかのゝわかむらさきのすり衣》

【宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本】P2〜4 _____________________ ①むかしおとこうゐかうふりして ②ならの亰かすかのさとにしる ③よしゝてかりにいにけりその ④さとにいとなまめいたるをんな ⑤はらからすみけりこのおとこ ⑥かいまみてけり…

②宮内庁書陵部蔵冷泉為和筆本について

旧版 新装版 校註伊勢物語宮内庁書陵部に所蔵される冷泉(上冷泉)為和(1486〜1549年)筆とされる伊勢物語。冷泉為和筆の伊勢物語は他にも池田亀鑑「伊勢物語に就きての研究」で触れられている✼倉野憲司氏旧蔵本もあるようだが、通常は冷泉為和筆本と言えば…